タイガー産業、中国第2工場稼働 廃水処理設備など開発へ


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1月に稼働したタイガー産業の中国広西省南寧市にある第2工場(タイガー産業提供)

 建築資材製造のタイガー産業(うるま市、島袋太悟社長)は、中国の広西省南寧市に建設した第2工場を本格的に稼働している。新事業の一環で、大気や水質の汚染など環境問題が深刻化している中国の市場開拓に向け、廃水処理設備など環境関連の商品開発を強化していく方針だ。

 2011年11月に稼働した第1工場では建築資材を中心に製造していたが、第2工場では廃水処理設備のほか、家電製品部品、自動車の部品製造などを手掛ける。第2工場はことし1月に稼働を開始した。品質と効率の向上に向け第1工場で生産していたステンレス製品などの製造を始めている。
 14年(12月期)の売上高は前年比15・4%増の15億円を目指す。これまで全製品を日本へ輸出していたが、13年に初めて3%(販売額ベース)を中国国内で販売し、14年は10%を目標に掲げる。
 第2工場は2階建て、延べ床面積は6千平方メートル。屋上に350台収容の駐車場を整備した。第2工場と併設した事務所は4階建て、延べ床面積900平方メートル。
 島袋雲茜(うんせん)専務は新事業について「中国の環境は深刻な状況に直面している。日本の排水処理技術を導入し、第2工場で設備を組み立て、今後中国メーカーに販売していきたい」と展望を説明。「中国は巨大な市場であり、非常に魅力的だ。為替の変動にも影響されないように、今後中国での販売を強化していきたい」と意気込みを語った。
 同社は1992年に南寧市に「南寧泰格金属製品」を設立し、97年から現地生産を始めた。2007年に現地での新会社「広西盛虎金属製品」を立ち上げ、中国での製造を新工場に一元化した。(呉俐君)