南風原が振興計画 文化遺産・産業を資源化


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城間俊安町長(左から2人目)に観光振興計画を手渡す町観光振興計画策定委員会の照屋盛夫委員長(中央)=3月24日、南風原町役場

 【南風原】南風原町は3月24日、観光振興の方向性と施策をまとめた「南風原町観光振興計画」を発表した。同町が観光振興計画を作成するのは初めて。同計画策定委員会(照屋盛夫委員長)が、城間俊安町長に同計画を答申した。計画の期間は2014年から23年までの10年間。町観光の現状と課題を踏まえて、今後の施策展開を盛り込んだ。

 現在の観光客数5万人(推計)を、10年後に3倍の15万人へと増やすことを目標に掲げた。観光人材と組織の育成、町独自の観光プログラムの提供、もてなしの環境づくりなどを推進する。町の文化遺産、産業などをリスト化し、資料として盛り込んだ。
 観光資源として沖縄陸軍病院南風原壕群20号の公開、南風原文化センターの平和学習、琉球かすり会館を拠点とした体験工房やかすりの道の散策などのPRに力を入れる。
 観光資源の活用について、町民388人から得た回答も計画書に掲載した。同町は13年4月に観光協会を発足させたほか、町の観光案内所が7月に完成する予定。
 観光協会の藤原政勝事務局長は「計画の実現に向け、町民が参加しながら一緒に進めていくことが大事だ」と話した。