【宮古島】宮古島市城辺で8日、津波よけや豊年を願う伝統祭祀(さいし)「ナーパイ」が行われた。城辺の砂川や友利集落などから住民ら約30人が参加。女性らが津波が来ないようにイネ科の植物ダティフ(和名ダンチク)の棒を各所に立てるなどして安寧を祈った。
住民らは早朝から砂川のウイピャーヤマ(上比屋山)へ集まり、女性らが籠屋(かごや)でニィリ(神歌)を歌い手を合わせた。その後、女性らは1列になって海に向かって歩き、定められた各所でダティフを立てて津波が上がってこないように祈った。
女性らが出発した後、ウイピャーヤマに残った男性らは、籠屋の前で神歌を歌いながら船こぎの模倣儀礼をささげた。
ナーパイを仕切った砂川自治会役員の上里友良さん(67)は「自分も親がナーパイに行くのに付いていき、どういうふうにやるのか見てきた。参加者が減っているのが心配。ナーパイを継承する大切さを伝えていきたい」と話した。
英文へ→Nerpai ritual for charm against Tsunami