会場は70年代 30曲に酔う フォークの日ライブ


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フォークの名曲を約30曲カバーした出演者=9日、沖縄市のミュージックタウン音市場

 4月9日を「フォークの日」と位置付けたライブ「2014ForPM フォークの日ライヴ」が9日、沖縄市のミュージックタウン音市場であった。FM沖縄開局30周年記念。かぐやひも、日出克、ディアマンテスのアルベルト城間、しゃかりのチアキ、下地勇、ヴォイス・アンサンブル・ユニットのおからが出演。

それぞれのオリジナル曲を全く歌わない、全曲フォークソングのカバーという「フォークの日」ならではのスペシャルライブに、訪れた人々は酔いしれた。一夜限りのコラボユニットによる楽曲も会場を沸かせた。
 ライブは小椋佳の「少しは私に愛をください」で幕開け。かぐやひものボーカル・南こっせつ、下地、城間が次々とステージに登場。2曲目の「翼をください」ではチアキ、日出克、おからが伸びやかな歌声を響かせた。
 日出克は「最初にギターで覚えた歌」として、「東へ西へ」を渋く歌い上げた。下地とのユニット「ふきの離島」を結成し、ふきのとうの「やさしさとして想いでとして」を披露。
 出演者それぞれが自身がカバーする曲のエピソードやフォークソングへの想いも明かした。下地は「中学校の時によく歌っていた」という長渕剛の「二人歩記」、中島みゆきの「化粧」をしっとりと歌い上げ、会場はフォークソング全盛期の70年代にタイムスリップした。おからは「北の国から」のテーマ曲をオペラのアレンジを加えるなど、持ち味も見せた。
 アリスの名曲をメドレーで歌おうと、南、下地、城間で結成した「沖縄版アリっス」では、城間がドラムに挑戦。軽やかにリズミカルにドラムをたたく姿に観客からは歓声が上がった。
 チアキは男性の曲をカバー。「フォークソングはシンプルなイメージだったが、歌う中で曲の構成、技術の高さに感激した」と価値を再認識した様子で語った。
 アンコールでは出演者全員で「東京」を歌ったほか、松任谷由実の「真夏の夜の夢」では観客も立ち上がり、体を左右に揺らしながら、手拍子。会場のボルテージは最高潮となった。(大城徹郎)