村上春樹さん:「ハルキスト」わくわく…9年ぶり短編集


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 作家、村上春樹さん(65)の短編集「女のいない男たち」が18日、全国で発売される。村上さんの短編集は9年ぶり。東京都新宿区の紀伊国屋書店新宿本店では午前0時の販売開始を前にカウントダウンイベントがあり、一刻も早く新作を読みたい「ハルキスト」約40人が駆けつけた。1700円で、版元の文芸春秋は初版30万部を用意する。

 短編集は、書き下ろしの表題作のほか、総合誌「文芸春秋」に掲載された「ドライブ・マイ・カー」など4編と、文芸誌「MONKEY」(スイッチ・パブリッシング)に掲載された「シェエラザード」の計6編が収録されている。うち「ドライブ」は、雑誌掲載後、北海道中頓別町議が作中の表現をめぐって抗議したため架空の町名に変更した。
 全ての村上作品を読破してきたという渡瀬奈央子さん(35)=東京都板橋区=は一番に乗り込んだ。「すごいテンション上がっています。楽しみをとっておきたいので、雑誌では読んでいません」と話した。
 昨年4月刊行の長編小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(文芸春秋)は累計105万部を記録している。【鶴谷真】
(毎日新聞)