沖縄工芸使ってバッグ制作 吉田カバン


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コラボバッグをPRする吉田の桑畑晃取締役(中央)と琉球びんがた事業協同組合の屋冨祖幸子理事長(右から2人目)、那覇伝統織物事業協同組合の安座間美佐子理事長(右端)=17日、那覇市のデパートリウボウ

 有名かばんメーカー「吉田」(東京、通称「吉田カバン」)は、琉球紅型と首里織を素材にしたバッグを、伝統工芸品を制作する県内の組合と共同で開発した。

県内での提携は初。「沖縄伝統工芸品を、自分使いに」をテーマに協業した。18日に新装開店する那覇市のデパートリウボウで、205個限定で28日まで販売する。
 バッグは2タイプ。白いキャンバス地に首里織の「道屯(どうとん)織」をあしらったトート型バッグと、内側の裏地に琉球紅型を使った手提げ型バッグ。
 トート型は、アクセントに入れた一本線が赤と黄と青の3種を用意した。それぞれ35個計105個限定で税込み1万7280円。手提げ型は青と緑の2種。青の裏地には黄色の紅型、緑には白の紅型を使った。それぞれ50個計100個限定で税込み2万7千円。
 吉田の桑畑晃取締役は「わが社のブランドを使い、地方に昔からある良いものを商品化しようと取り組んだ。若い人に興味を持ってもらうきっかけになってほしい」と話した。
 首里織の素材で協力した那覇伝統織物事業協同組合の安座間美佐子理事長は「伝統工芸品も生活の中に取り入れられると、県民や全国の人に知ってもらいたい」と工芸品の日常使いを呼び掛けた。琉球びんがた事業協同組合の屋冨祖幸子理事長も「海外へ、琉球王朝文化の大事な遺産が沖縄にあるとPRできるきっかけになる」と話した。
 リウボウは1階に新設したイベントコーナーで販売する。リウボウインダストリーの糸数剛一社長は「沖縄初の商品を展開することで百貨店の魅力を高めたい」と語った。