かりゆし制服デザイン 県立芸大生、企業と連携


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
県立芸大4年の山口安紗実さん(左から3人目)と小波津有依さん(左から4人目)らがデザインした制服のかりゆしウエアを着るエアポートトレーディングの丸橋弘和社長(右端)ら=16日、那覇市天久の琉球新報社

 県立芸術大学でデザインを専攻する学生3人が、那覇空港内で土産店を経営するエアポートトレーディング(丸橋弘和社長)の従業員制服用かりゆしウエアをデザインした。1日から着用されている。

制服は、デザインや機能性について同社との打ち合わせを何度も重ねた力作だ。丸橋社長は「観光客に沖縄のいい印象を持ってもらえる。従業員のサービスも明るくなった」と喜んでいる。
 デザインを担当したのは小波津有依さん(21)、山口安紗実さん(21)、黒潮かんなさん(21)の3人。企業との連携による実践的な講義の一環で、3年在籍時の昨年10月からことし3月まで取り組んだ。「沖縄の空気感を添える」をコンセプトに、かりゆしウエアの製作工場の視察などを経て完成させた。青とピンク2種類のかりゆしウエアには、襟元などにさりげなく「リュウキュウツバメ」をモチーフとした刺しゅうが施されている。元の巣に戻る性質がある渡り鳥のツバメに「また沖縄に戻ってきてほしい」という観光客へのメッセージを込めた。また、右胸には「楽しい追憶」の花言葉を持つ花木「オオバナアリアケカズラ」の絵をデザインした。山口さんは「旅行客にとっては沖縄を離れる場所でもある空港で、最後まで沖縄を感じてほしい」と語る。
 同社社員の當間晃さんは「デザインに思いを感じている。着ることで『今日も一日が始まるんだ』というメリハリになる」と新たな制服の感想を話した。