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南風原町の県立南部医療センター・こども医療センター(我那覇仁院長)の外来ロビーで15日、クラシカル・エンターテイナー・ピアニストの北順佑さん(21)による公演が開かれた。
これまで外部の音楽家らによるボランティア公演を週末や外来終了後に開いてきたが、多くの患者に聞いてほしいと外来の時間帯に開催した。約100人が演奏に聞き入った。
北さんは東欧の作曲家、レハールの喜歌劇「メリー・ウィドウ」から楽章の一部を披露した。社交界の恋愛を描いた喜歌劇を華やかに情感豊かに表現し、観客を引き付けていた。入院中の萬田安利さん(62)は「迫力があった。若者の演奏から元気をもらい楽しい気分になった」としみじみとした口調で話していた。
演奏会を企画した乾智一医師は「闘病中であっても、治療の先には音楽に触れる楽しみもあるということを患者さんに伝えたかった」と話した。センターでは今後、音楽家らによるボランティア公演の受け入れ窓口を一本化し、広報も強化する。我那覇院長は「地域から慕われる病院を目指し、将来的には一般の人でも院内公演を聞くことができるようにしたい」と意欲を見せた。