「百名節は地元発祥」 南城、講演会で照屋氏推論


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地名にちなんだ「百名節」について講演する照屋理名桜大上級准教授=南城市玉城百名区公民館

 【南城】地名にまつわる琉球音楽曲二揚げ調子の軽快な小曲「百名節」について学ぼうと、南城市玉城百名区の百名節歌碑建立委員会はこのほど、同区公民館で「百名節について」と題して講演会を開催した。

 講師は照屋理名桜大学国際文化教育研究系上級准教授。大城秀子南城市文化課長、湧上洋玉城文化協会長、地域の歴史に詳しい幸喜徳雄さんをはじめ、100人近くの区民が熱心に耳を傾けた。
 同区では、集落の地名が琉球音楽の楽譜「屋嘉比工工四」の3曲に納められている百名節を市の伝統文化として継承しようと、「百名節歌碑建立委員会」を設置して取り組んでいる。
 照屋准教授は琉球百控独節流と覧節流などを例に挙げて説明。百名節が18世紀には二揚げ調子のみならず本調子もあったことから、地名の百名を発祥とした曲節であることを推論した。
 山内昌明歌碑建立委員長は「大変貴重な内容でよい勉強になった。市の文化財としてぜひ歌碑建立を進め多くの市民に広めていきたい」と語った。
(知花幸栄通信員)