トルコギキョウ、県外出荷ピーク 市場から好評


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トルコギキョウの生産に取り組む農家の仲間健哉さん=八重瀬町安里の農場

 【八重瀬】県産トルコギキョウの県外出荷がピークを迎えている。八重瀬町安里の仲間健哉さん(30)の農場では、3月末から4月中旬までに約9500本を出荷した。

市場関係者から「上出来」と好評を得ており、1本200円の高値を付けた。仲間さんは「手応えを感じている」と話し、来期の生産拡大を見据えている。
 これまで、トルコギキョウは県の有望品目となっていたにもかかわらず、栽培技術が不安定で、個人生産者の県内出荷が中心だった。JAおきなわと県は、用途が幅広く収益性の高いトルコギキョウの生産拡大と県外出荷を目標に、昨年8月に生産者と連携してトルコギキョウ生産出荷協議会を設立。栽培勉強会や種苗費の一部助成に取り組んだ。
 冬場でも暖かく、暖房のいらない沖縄の気候を生かし、県外産と台湾産の出荷量が減る4月から5月上旬の県外出荷を目指し準備を進めてきた。
 現在、東村、沖縄市、八重瀬町、糸満市の8戸の生産者がピンクや紫など色鮮やかな3品種の生産に取り組んでいる。栽培総面積は約1万7千平方メートルで、5月中旬までに総数量3万7千本の出荷を見込む。
 一家で菊農家を営む仲間さんは、JAの栽培勉強会で学び、昨年11月にビニールハウスでトルコギキョウの栽培を始めた。最初の半年間は温度の管理や水やりの調整に苦労したが、順調に育った。「花の特徴をつかむことができたので、来期は品種や栽培量を増やしたい」と意気込んでいる。