中城村3小学校、2学期から琉球史授業開始


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2学期から中城村で使用される副読本。左から低学年向けから高学年向けに並ぶ=25日、同村の「吉の浦会館」

 【中城】中城村教育委員会(仲松敏成委員長)は2学期から村内小学校3校で「琉球史」の授業を開始する。文部科学省の教育課程特例校制度を活用した村独自の取り組みで琉球史の授業導入は県内で初めて。1~6年生までそれぞれの習熟度に合わせた副読本を活用する。

社会や生活、歴史などの教科から1年間で10~15時間を副読本の学習に充てる予定だ。地域の歴史や文化を学ぶことで児童に地元への愛着や誇りを持ってもらうことが狙いの一つ。
 授業科目名は「中城ごさまる科」。使用される副読本は3~6年生対象の4冊。1、2年生は創作絵本などを用いる。中城城跡や護佐丸などを中心にした歴史を学ぶ予定。
 6年生までにグスクの形成と按司の発生から、三山統一と第一尚氏時代、中山の按司となった護佐丸などについて理解を深める内容となっている。
 幼稚園には創作紙芝居「護佐丸のゆめ」が読み聞かせ用として配布される。
 授業科目と時間は1年間で、1・2年生は国語、生活から10時間。3・4年生は社会から12時間。5年生は、道徳と総合的な学習から13時間。6年生は総合的な学習から15時間を充てる。
 中学校での琉球史導入は、2015年度を予定している。
 25日には副読本が村内3小学校で贈呈された。浜田京介村長は「郷土の英雄、護佐丸や琉球王国のことを知り得る環境が整った。子どもたちが伸び伸びと学べるように取り組んでいきたい」と話した。