沖縄に「屈辱」今も 平和100人委員会、4・28声明発表


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「4・28と沖縄の現状に対する声明」を発表した100人委員会のメンバー=28日、県庁

 沖縄の平和創造と人間の尊厳回復を求める100人委員会のメンバーが28日、県庁で会見を開き、「4・28と沖縄の現状に対する声明」を発表した。

政府の「主権回復」式典から1年、沖縄の「屈辱の日」を再び迎えたこの日、政府が進める名護市辺野古の新基地建設や与那国への自衛隊配備強行は「平和を脅かし、人間の尊厳をおとしめる『屈辱』以外の何ものでもない」と批判した。
 会見に出席したのは、共同代表の石原昌家氏(沖縄国際大学名誉教授)、高良鉄美氏(琉球大学教授)、上里賢一氏(琉大名誉教授)、安里英子氏(ライター)ら。
 併せて「与那国島の自衛隊新基地建設に反対する声明」「辺野古新基地と高江ヘリパッド建設中止を求める声明」も発表した。
 高良氏は「4・28が憲法から沖縄を切り離した底流にある。この1年、日本の『主権回復』とともに沖縄では辺野古や高江、与那国の問題が、憲法はここにはないんだと言わんばかりの圧倒的な力で押してきている」と危機感を強めた。
 石原氏は、与那国島の自衛隊基地建設問題について、復帰前から復帰後にかけて県内であった自衛隊への強い拒絶意識が現在は薄れつつあると指摘。「辺野古のような盛り上がりがないが、歴史を思い起こしてほしい」と呼び掛けた。