新栽培法で3割節電 ぐしけん、野菜工場にLED照明


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 密閉空間で光や温度などを調節して野菜を栽培する植物工場を運営するパンメーカーのぐしけん(うるま市、具志堅久雄社長)が、工場運用の技術改良を進めている。昭和電工(東京都、市川秀夫社長)の発光ダイオード(LED)照明を使用した高速栽培技術「Shigyo(シギョウ)法」を導入し、電気代を従来の3割減に成功した。

今年の1月下旬から全面運用している。
 昭和電工と山口大学が共同開発したシギョウ法は、レタスが伸長するのに適した赤い光と、丸みを帯びさせる青い光を、品種や育成時期に合わせ照射することで、成長を加速させる栽培方法。同社の実験では、リーフレタスの種まきから収穫までの日数が、蛍光灯を使用した場合より10日短い32日間に短縮できた。
 ぐしけんは、昨年3月から試験的に同技術を導入した。その結果効果が見られたため、蛍光灯からシギョウ法で使用するLED照明へ全面的に切り替えた。同社工場は現在、5品種のレタス栽培に取り組んでいる。
 植物工場の担当者は「電気代のコストを低減するという課題解決に向け、見通しがある程度ついた。前向きに今後の事業展開を考えている」と話した。