医療法人・学校法人・社会福祉法人おもと会理事長で、元自民党参院議員の大浜方栄氏が28日午前0時47分、那覇市の大浜第一病院で死去した。86歳。故人の遺志により、29日に家族のみで密葬を済ませた。
告別式は行わない。石垣市出身。おもと会本部は「偲ぶ会の開催は未定」としている。
大浜氏は熊本大学付属医学専門部を卒業後、1959年に大浜外科医院を開設。60年には県内初の胃カメラを導入した。以後、医療、介護、福祉、教育分野に事業の幅を広げ、おもと会グループを形成。72年からは県医師会会長を6期11年務め、県全体の医療向上に尽力した。
77年には県教育委員長に就任。「学力低下の最大の責任は現場教師にある」と発言し、県内外で物議を醸したこともある。
83年の参院選で自民党から全国比例代表で出馬し、初当選。2期12年の任期中はエイズ予防法の成立に尽力したほか、大蔵政務次官、農水政務次官、自民党脳死・生命倫理及び臓器移植調査会会長、参院沖縄・北方問題委員長などを務めた。
2002年に医療・沖縄振興に貢献したとして、琉球新報賞を受賞した。