「備瀬言葉」出版祝う 著者仲田さん「感無量」


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備瀬区関係者から祝福を受ける仲田栄松さん(右)、節子さん夫妻=4月26日、那覇市のJAおきなわ真和志支店

 【本部・那覇】本部町備瀬区で使用されているしまくとぅば1万2千語以上を収めた「備瀬言葉」(ビシクトバ)を出版した、同区出身の歌人仲田栄松さん(86)=那覇市=の出版祝賀会が4月26日、那覇市のJAおきなわ真和志支店で開かれた。

備瀬区からの貸し切りバスに加え、名護、中部、那覇近郊の郷友会員100人余が駆け付け、にぎやかに祝った。
 妻の節子さん(85)と共に祝賀会に出席した仲田さんは「今までいろいろな本を出版してきたが、このような祝賀会の開催は初めてで感無量だ。備瀬の子々孫々に、しまくとぅばが参考になればありがたい」と述べた。
 本部町備瀬郷友会の上原和正会長は「備瀬を愛し、その言葉を後世に残すというすさまじい一念で書き記されたものだ。深く感謝し、本書を読みながら故郷への感謝が生まれてくることを望んでやまない」と苦労をねぎらった。
 1984年に備瀬区の字誌を編集・発刊していた仲田さん。各地で発刊される地域の言葉集にも刺激され、2013年4月に「備瀬言葉」の発刊に至った。単語を衣食住などの分野別に収録しており、全325ページにわたる力作だ。