先島の生涯学習支援 琉大が衛星教室開講


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ビデオ会議システムを使った公開講座に聞き入る参加者ら=4月24日、宮古島市中央公民館

 【宮古島・石垣】琉球大学(大城肇学長)は、学外での学習拠点となるサテライトキャンパスとして、4月24日に宮古島キャンパス、25日に石垣島キャンパスをそれぞれ運用開始した。琉大がサテライトキャンパスを設置するのは初めて。

 サテライトキャンパスは高等教育機関がない離島を中心に、琉大が2013年から計画を進めていたもの。西原町の琉球大と各地をインターネットを通したビデオ会議システムで結ぶ。琉大で行われている公開講座などを配信するほか、教員や学生が出張しての出前講座も行う予定だ。
 宮古島キャンパスの開設式で大城学長は「市民に愛される大学になるよう、全力を挙げて運営に当たる。有効に活用してもらい、宮古島のさらなる発展に貢献したい」とあいさつ。下地敏彦市長は「質の高い講座が受けられるようになった。多彩な講座で市民の生涯学習を充実してほしい」と期待した。
 開設を記念し法文学部の池田栄史教授が「元寇沈船を探す-琉球大学による水中考古学の試み」を題に講演し、最新の調査研究の一端を紹介。また、琉大への期待やサテライトキャンパスの活用方法などをテーマにした意見交換会もあった。
 石垣キャンパスでの開設式で、石垣市教育委員会の玉津博克教育長は「多くの市民が生涯学習を楽しめたら、豊かな生活を送ることができるだろう」と期待した。