景況拡大さらに強まる 13年度経済動向、判断を上方修正


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 りゅうぎん総合研究所(池端透社長)は5日までに、2013年度の県経済動向を発表した。景況については「年度初めに拡大域に入り、年度終盤には消費税増税前の駆け込み需要などから拡大の動きがさらに強まった」と判断。12年度の「緩やかな回復が続いた後、年度終盤に回復の動きが強まった」から上方修正した。

消費関連は小売りが好調で、消費税増税による駆け込み需要も見られた。建設関連は沖縄振興予算の増加などで公共工事、民間工事ともに増加。観光関連も格安航空会社(LCC)の就航増などで入域観光客数が過去最高を記録した。
 【消費】百貨店とスーパーの売上高は、台風が少なかったことや駆け込み需要の影響で衣料、食料品ともに増加し、前年度を上回った。新車販売台数は好調な観光関連の影響で夏場のレンタカー需要が伸び、前年度比13・4%増。電気製品卸売販売額は駆け込み需要で白物家電が好調に推移し、21・8%増となった。
 【建設】公共工事請負金額は那覇空港滑走路増設関連工事も始まり4・7%増。建設着工床面積は居住用が11・0%増。新設住宅着工戸数は人口増で26・1%増となり、特に貸家は37・3%増と大幅に伸びた。建設資材も貸家や分譲マンション向け出荷が増加し、セメント、生コン、鋼材、木材の全指標で上回った。
 【観光】新石垣空港開港や海外路線拡充も入域観光客数の増加に貢献した。県内主要ホテルの稼働率は観光客数の増加で4・9ポイント増の75・3%。那覇市内、リゾートともに上回ったが、客室単価は前年度に引き続き下回った。