10周年、故郷で熱唱 BENI


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デビュー10周年の節目で初のワンマンライブを行うBENI=5月24日、那覇市の桜坂セントラル

 県出身歌手BENIの初の沖縄ワンマンライブ「BENI Premium LIVE 2014 in OKINAWA」が5月24日、那覇市の桜坂セントラルであった。デビューから10年の節目のライブに多くのファンが熱狂した。

 開場前から多くの行列が連なった会場。赤いペンライトを手にするファンが一気に会場を埋め尽くす。ライブは自身の色を表す「Red」で幕開け。スタートから最高の盛り上がりを見せる。その後も「stardust」など伸びやかでパワフルな歌声を聞かせ、来場者の心をつかんで離さない。お返しとばかりに、ファンから「10周年おめでとう」の声援が飛ぶと、BENIの顔がほころんだ。
 赤、白、黄色とまばゆいスポットライトの下で、艶(つや)やかで切れのあるダンス。少女っぽさと大人らしさ-。曲によって変わる繊細な表情もファンを魅了する。
 「梅雨の時季にぴったりだと思って選曲したけど、きょうの沖縄は晴れちゃったね」とちゃめっ気たっぷりに話し、アコースティックで「さつきあめ」をしっとりと歌い上げる。さらに、「この曲は沖縄で歌いたかった。ホームならではのぬくもりを思い浮かべながら書いた曲」と紹介した「HOME SWEET HOME」では、情感たっぷりに透き通った歌声が響く。
 累計100万枚を突破したカバーアルバム「COVERS」からも、沖縄にゆかりのある楽曲を歌う。県出身アーティストのBEGIN「島人ぬ宝」、MONGOL800「小さな恋のうた」などを立て続けに歌い上げると、ファンから指笛が飛び交う。
 その後も「大切な人を失った人に贈りたい歌」と話す「ユラユラ」や「My World」などを披露する。アンコールに応え、デビューシングルの「もう二度と」や「永遠」「OUR SKY」「Oh Yeah!!」を熱唱。10周年のアニバーサリーはフィナーレを迎えた。
 デビューから全力で駆け抜けてきた10年の軌跡を、支えてくれたファンとたどったライブ。そこで見せたのは、さらなる活躍を期待させる最高のパフォーマンス。郷里でのライブは、BENIにとって新たな出発点となった。(大城徹郎)