岩礁破砕に反対 宜野座漁協、補償求めず


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 【宜野座】米軍普天間飛行場の移設先である名護市辺野古沖に隣接した海域に漁業権を持つ宜野座村漁協は5日、埋め立て工事などに伴う海底の岩礁破砕について反対する意見書を沖縄防衛局に提出した。

 同じ海域に漁業権を持つ金武、石川の両漁協は岩礁破砕による影響への補償を求める意見書をまとめているが、宜野座村漁協は影響補償については求めなかった。城間盛春組合長は「(辺野古に建設されると)モズクの養殖もできなくなる。漁民をないがしろにしては困る。(移設計画を)進めてほしくない」と話した。
 城間組合長によると、意見書は「漁業を生業にしているわれわれにとってこのままの状況では承知できない」と辺野古の埋め立て工事計画や岩礁破砕に反対を示した上で、「国は国民のために十分責任を果たしてほしい」と求めた。
 防衛局は4月15日、県の岩礁破砕の許可を得ることを目的に、名護漁協に同意書、宜野座村漁協に意見書の提出を求めていた。同じ海域に漁業権を持つ金武、石川両漁協は意見を反映させてほしいとして、既に宜野座村漁協に意見書を提出しており、城間組合長が添付して防衛局に提出した。