与那国ティンダバナ、国名勝へ 県内13番目


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新しく名勝指定を答申された与那国町のティンダバナ(県文化財課提供)

 文部科学省に設置されている文化審議会(宮田亮平会長)は20日、国の名勝に与那国町の「ティンダバナ」を含む5件を新しく指定するよう下村博文文科相に答申した。

県内の特別名勝ないし名勝の数は13となる。また、すでに名勝指定されている宮古島市の「東平安名崎」に灯台の敷地が、同市「八重干瀬(やびじ)」にフデ岩とその周辺海域が、それぞれ追加指定を受けるよう答申された。
 ティンダバナはサンゴの隆起と浸食で形成された標高約85メートルの崖。景観の美しさだけではなく、湧き水が豊富で祭祀(さいし)行事が執り行われる場所にもなっている。
 他には、長崎県の端島(はしま)(通称・軍艦島)を含む「高島炭鉱跡」など9件を史跡に、三重県の「立梅用水(たちばいようすい)」など5件を登録記念物に、滋賀県の「菅浦の湖岸集落景観」を重要文化的景観にするよう求めた。
 与那国島で「久部良バリ及び久部良フリシ」に続く2件目の名勝指定に、外間守吉町長は「おいしい湧き水が飲めて子どもの遊び場だった。地域にはティンダバナと共に育ったという思いがある。神聖な場所でもあり名勝に選ばれたことに喜びを感じる」と歓迎した。