売り込め地元観光 名護商工高、旅行メニュー開発へ


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 【名護】県立名護商工高校(比嘉淳校長)は、インターネットによる商品取引について、年間を通して実践的に学ぼうと、20日から授業を始めた。テーマは「観光」。北部地域の観光資源を発掘し、それを活用した旅行プランの作成を図る。最終的には地域のホテルを市場に売り込むための観光メニュー、サイトの立ち上げを高校生が発案していく。

 インターネット通販大手の楽天(東京)が全国の高校で展開している地域貢献活動「楽天IT学校」の取り組み。授業は、インターネットのショッピングモール「楽天市場」の店舗運営を高校生向けにアレンジした、電子商取引に関する内容となっている。
 名護商工は3年連続で実施しているが、過去2年は特産品の販売が目的で、今回は初めて旅行、観光をテーマにした。「楽天IT学校トラベル版」として、ホテルゆがふいんおきなわ(名護市)をモデルにし、来年1月の観光商品の開発を目指していく。
 授業に参加しているのはビジネス情報科3年生12人。ホテルの訪問なども行いながら、販売戦略の発案、ホームページの作成による売り場の構築、販売などを実践形式で学ぶ。
 年間を通し楽天のトラベル事業担当岡田直也氏が指導する。初回の20日の授業は「商品価値の伝え方」がテーマ。岡田氏は「同じ商品でも売れる所と、売れない所がある。何が売れるかより、どう売るのかが課題だ」と指摘。「商品の説明だけではなく、主語をお客さまとして商品の先にある幸せを売る意識が大事だ」と述べた。
 生徒らは実際に販売されている商品の売り込み方法など、実践的な授業に興味津々で熱心に取り組んだ。今後は毎月1回の授業を予定している。

インターネットでの旅行商品開発に向けた授業に取り組む名護商工高校の生徒ら=20日、名護市の同校
岡田 直也氏