平和への誓い新た 戦後69年 沖縄全戦没者追悼式


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 沖縄戦で犠牲になった20万人余のみ霊を慰め、世界の恒久平和を誓う「沖縄全戦没者追悼式」が23日午前11時50分から、糸満市摩文仁の平和祈念公園で開催された。平和祈願慰霊大行進は午前9時に糸満市役所を出発し、南部の激戦地を回った後、追悼式に合流した。正午には参列者が黙とうをささげた。式には安倍晋三首相や伊吹文明衆院議長、山崎正昭参院議長のほか、キャロライン・ケネディ駐日米大使が出席した。

 喜納昌春県議会議長は式辞で「オスプレイの強行配備など幾度となく県民の民意は踏みにじられ、政府への不信と怒りは限界にきている」と述べ、米軍普天間飛行場の早急な閉鎖・撤去や沖縄の過重な基地の負担軽減を政府に求めた。県遺族連合会の照屋苗子会長が追悼の言葉を述べ、普天間飛行場の県外移設を求めた。
 安倍首相らの献花の後、仲井真弘多知事が平和宣言を読み上げた。また石垣市立真喜良小学校3年の増田健琉君が平和の詩「空はつながっている」を朗読した。その後、安倍首相と伊吹、山崎衆参両院議長が来賓あいさつした。
 平和祈念公園には早朝から遺族が続々と訪れ、平和の礎に刻銘された戦没者の氏名の前で子や孫と共に花を手向ける姿や、石板に刻まれた肉親の名前を指でなぞりながら語り掛ける姿も見られた。