聴覚障がい者、熱戦期待 9月に全国体育大会


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沖縄初開催の大会をPRする実行委のメンバーたち=19日、那覇市若狭

 聴覚に障がいのあるアスリートたちの祭典「全国ろうあ者体育大会」(全日本ろうあ連盟主催)が9月、沖縄で初めて開催される。同26日に那覇市の県立武道館で開会式を行い、27、28日、県内各地を会場に計10競技で約1500人が熱戦を繰り広げる。

 大会は1967年から毎年開かれ、今年で48回目。競技者の交流に加え、聴覚障がい者に対する県民の理解を深める契機にしたいと沖縄の関係者が名乗りを挙げ、開催が決定した。2012年11月、県聴覚障害者協会を中心に準備委員会が発足。昨年4月には同協会や県手話通訳問題研究会などでつくる実行委員会を立ち上げ、準備を進めてきた。
 手話を言語として普及しようという動きが全国で広がっているのを受け、大会テーマは「力強く 笑顔で 絆を深め」とした。競技だけでなく手話への関心も高め、障がいの有無にかかわらず「絆」を築こうとの思いが込められている。大会運営には県内の各競技団体や手話サークル、大学など約千人がボランティアとして協力する予定。実行委の我喜屋健事務局長らは「全国各地から集う選手たちをもてなして大会を成功させたい」と意気込み、「世界大会に出場している選手もやってくる。たくさんの県民が見に来て応援してもらいたい」と呼び掛ける。
 実行委では開催資金に充てるためTシャツやステッカーなどグッズを販売しているほか、寄付や印刷物に掲載する広告も募っている。問い合わせは実行委事務局(電話)098(943)4843。電子メールは48th.deafsport@gmail.comまで。(大城周子)