第26回琉球新報児童文学賞の最終選考会が20日、那覇市内で開かれ、短編児童小説部門は野原誠喜さん(28)=東京都、翻訳業=の「ジャーじいさんと船の家」、創作昔ばなし部門はあらかきいそこ(本名・新垣勤子)さん(43)=名護市、教員=の「セミの組踊」が選ばれた。
創作昔ばなし部門で受賞者が出るのは6年ぶり。
佳作は短編児童小説部門で比嘉あや子さん(42)=与那国町、アルバイト=の「黒い龍の物語」、創作昔ばなし部門で下地春義さん(88)=沖縄市=の「二つの玉手箱」に決まった。
「ジャーじいさんと船の家」は「子どもの気持ちがうまく表現され、日常の物語としてリアリティーがある」「現代の子どもたちを取り巻く状況がよく表れている」、「セミの組踊」は「琉球と明の交易の歴史と絡め、セミの由来話を作る発想がいい」「ユーモアがあり、語りの調子もいい」などと評価された。
今回、短編児童小説部門に17編、創作昔ばなし部門に17編の計34編の応募があった。選考委員は沖縄県子どもの本研究会顧問の新垣任紀氏、琉球新報短編小説賞受賞者のもりおみずき氏、福山市立大学教授の齋木喜美子氏。
受賞作は7月中旬、本紙に掲載される。贈呈式は7月25日午後6時、那覇市泉崎の琉球新報ホール(泉崎ビル)で開かれる。
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