両陛下が来県 戦没者墓苑を訪問、献花


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沖縄戦で犠牲となった住民らの遺骨を納めた納骨堂に献花される天皇皇后両陛下=26日午後、糸満市の国立沖縄戦没者墓苑

 天皇皇后両陛下が26日、対馬丸犠牲者慰霊のため来県された。26日午後、那覇空港に到着した両陛下は糸満市の平和祈念堂と国立沖縄戦没者墓苑を訪問。墓苑では、出迎えた県遺族連合会や県平和祈念財団の役員らに声を掛け、その後、そろって白菊の花束を供え、沖縄戦犠牲者の霊を慰めた。

27日は対馬丸の学童慰霊塔「小桜の塔」と対馬丸記念館を視察する。
 戦没者墓苑参拝後には、仲井真弘多知事が那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューで、沖縄の基地問題や経済状況、伝統文化など県勢概要を説明した。仲井真知事は「対馬丸事件から70年に当たることし、両陛下の来県は生存者や遺族にとって、この上ない慰めになる。この機会に生存者の生の声を聞いていただきたい。両陛下には来県が心に残ることを心からお祈り申し上げる」と来県に感謝した。沖縄訪問は1年8カ月ぶりで、皇太子時代の1975年に初訪問して以来、10回目。