外遊びは楽しいよ YUI Project、学童クに用具寄贈


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 以前と比べて外で遊ぶ機会が減ったといわれる子どもたちに、外で遊ぶ魅力を伝えようと「YUI Project(ユイ・プロジェクト)」(牧森将平代表)が4月に発足した。

メンバーは現在7人で、全員が沖縄国際大学社会文化学科の学生だ。自ら捻出した資金で学童施設に体育用品を寄贈するなどの活動を行っている。
 代表の牧森さん(22)は「外で遊ぶことで物事の判断能力を養うなどしてきた。お金に余裕がある大人だけが社会支援をするのではなく、学生からも支援の連鎖を生んでいきたい」と話す。
 最初の事業として団体は23日、那覇市古波蔵で本年度開所したばかりの「うーまくー児童クラブ」に竹馬やドッジボールなどを贈った。子どもたちは一目散に新しい遊び道具に駆け寄った。同児童クラブの與座周平さん(34)は「こんなにたくさん頂けるとは思わなかった。子どもたちが楽しめる」と喜ぶ。今後も3カ月に1回の頻度で寄付を続けていく計画だ。
 メンバーの宇良宗斗(しゅうと)さん(20)=那覇市=は「自宅マンションには同級生が20人ぐらい住んでいて、近所の人に怒られるぐらいボール遊びをしていた。今は(同じマンションで)子どもたちがカードゲームをしている。体を動かすと健康にもいいし会話も生まれる」と、かつての風景を思い出す。比嘉梨緒菜さん(19)=読谷村=は寄贈式を終え、「もっと子どもたちとのコミュニケーションを重ねていきたい」と話した。
 今後は児童養護施設や障害者施設への支援も視野に入れている。活動の幅を広げるため、協力企業を募るなど奮闘中だ。
 阪神淡路大震災の被災地・淡路島で生まれ育った牧森さんは「支援は長いスパンで関わり続けることが大切だ」と信条を語った。
 団体の活動状況はフェイスブックページ「YUI Project」で随時確認できる。(長浜良起)

体育用品やおもちゃを児童クラブに寄贈した牧森将平代表(後列右端)らメンバーやクラブの職員と子どもたち=23日、那覇市古波蔵のうーまくー児童クラブ(YUI Project提供)
YUI Projectの牧森将平代表(前列右から2人目)らメンバー=19日、沖縄国際大学