泊魚市場、糸満移転で面積4倍 名称「美ら海卸売市場」


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 泊魚市場(那覇市)の糸満市への移転構想に伴う県の基本計画の概要が、30日までに分かった。競り場を含む卸売市場の敷地面積は現在の約4・4倍。閉鎖型の高度衛生管理型施設を整備し品質管理を徹底する。

市場内に衛生検査施設を整備し通関手続きを円滑化、那覇空港の物流拠点(ハブ)を活用して東南アジア向けの輸出増を目指す。周辺施設を含めた総事業費は約30億円。「沖縄美ら海卸売市場」と命名する。
 県は、2014年度予算に設計費約1700万円を計上している。今後設計に1年、建設に2年を見込んでおり、17年度の完成を目指す。
 県が12年3月にまとめた基本計画報告書によると、競り場は約4590平方メートル。このうち、鮮度を保持するため10~15度に温度管理された低温部分は、千平方メートル。競り場を含めた敷地総面積は約2万3千平方メートル。卸売市場のみの施設事業費に約15億円を検討している。
 搬入・搬出用の入り口はシャッターと布の二重構造で、衛生管理を徹底する。日光や雨など外気の影響を遮断し、鳥害獣や車両などの侵入を防ぐため、高床式の閉鎖型施設を計画。周辺に加工施設や漁具保管修理施設などを新たに整備する。
(上江洲真梨子)