給付型奨学金を創設 県、県外大への進学支援


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 諸見里明県教育長は1日、県外大学へ進学する県出身学生を支援するため、返済義務のない「給付型」奨学金を創設する方向で検討していることを明らかにした。

同日の県議会6月定例会で西銘純恵氏(共産)に答弁した。給付額や対象基準を今後検討し、早ければ2016年4月入学生から実施したい考え。教育庁教育支援課によると、都道府県による給付型奨学金の創設は全国的にも珍しい。
 教育庁は本年度、有識者による「県外進学大学生奨学事業検討委員会」を立ち上げ、6月に第1回会合を開催した。諸見里教育長は「県外大学へ進学する学生を幅広く支援する観点から検討委員会を立ち上げた。12月をめどに、内容やスケジュールについて意見をとりまとめる」と述べた。
 県はこれまで、東京や大阪など大都市圏に学生寮を整備するなどして県出身者の県外進学を支援してきた。しかし、近年、県出身学生の進学先が全国各地に広がっていることから、より多くの学生が支援を受けられる制度を求める声が有識者などから出ていた。