USJ、名護進出検討 自然活用型、2018年目標


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USJの新テーマパーク候補地のネオパークオキナワ

 国内外で新たなテーマパーク建設を検討している米映画テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)が、名護市進出に向けて県など関係者と協議していることが5日までに分かった。

名護市のネオパークオキナワを中心とした約27ヘクタールの用地に、200億~250億円をかけて整備する計画。大阪の施設と違い、映画スタジオの要素はなく沖縄の自然を活用した別の形態で2018年5月の開業を目指す。ことし7月にも調査チームが現地視察し、8月ごろまでには概略を固める方向。来年2月には候補地を公表する見通しだ。
 沖縄が全国で数少ない人口増加地域であることや、観光や製造業に対象が拡大する名護市の金融特区の優遇措置などを踏まえ、進出を検討している。開業すれば北部地域にとっては美ら海水族館に匹敵する拠点施設ができることになり、北部での観光客滞在につながるものと期待できる。
 進出検討について名護市の親川敬副市長は「2年前からUSJと守秘義務を結んでおり、何も言えない」と答えるにとどめた。市幹部によると、同市の道の駅許田の後背地やネオパークが候補地に挙がり、市が資料提供などをしていた。
 九州やアジアの候補地の中では名護が1番手に挙がっており、計画では施設全体を4区画として半日間を楽しめるような仕組みにするという。年間約150万人の来場を想定している。
 USJ側の沖縄展開には特区の優遇措置に加え、周辺インフラ整備などにどこまで行政が支援できるかが鍵となる。現在のネオパークオキナワの指定管理者との調整も必要となる。
 USJ広報室は名護市への進出検討について「初期段階の調査をした所はいろいろある。否定はしないが、候補地は申し上げられない」と話している。一方、県の湧川盛順文化観光スポーツ部長は「USJにも情報収集しているが言える内容はない」と話した。