SFにメッセージ性込め エデン


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アクションシーンも観客の目を引いた、チームスポットジャンブル第8回本公演「エデン」=沖縄市民小劇場あしびなー

 現代演劇の「チームスポットジャンブル」(略称=TSJ、津波信一主宰)の第8回本公演「エデン」(末吉功治・山田享楽脚本、末吉演出)が6月28、29の両日、沖縄市民小劇場あしびなーで行われた。

特撮映画顔負けに、舞台狭しと駆け回る役者のアクションが舞台を盛り上げた。
 物語の舞台ははるか未来。宇宙からの侵略者「リベル」によって地球は荒れ果て、人類は「エデン」という国をつくって対抗する。エデン直属の防衛軍「ガーディアン」の活躍で人類は平和な時を過ごすが、リベルの度重なる急襲で、エデンは危機に陥る。
 ガーディアンの1人、キョウ(比嘉恭平)はリベルとの戦いで、リベルの正体が自分たちと同じ人間だと知り、エデンとリベル、どちらが正しいのか苦悩する。その後、元エデンの住人の博士(津波信一)に真実を知らされ、エデンと戦うことを決意する。
 コメディー要素もありながら「本当に正しいのはどちらか、真の正義とは」を問い、派手なアクションシーンの中にもメッセージを訴える内容となった。
 客演で今回が初めての舞台出演となったラジオパーソナリティーの玉城美香はエデンの国王を演じた。初めての舞台とは思えないほどの堂々とした演技で観客を沸かせた。また、天真らんまんでありながら、終盤に見せるシリアスな役柄を見事に演じきった。