「青の洞窟」安全に 真栄田岬、津波想定し避難訓練


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津波を想定した避難訓練で避難するダイバー=15日、恩納村の真栄田岬

 【恩納】県内有数の観光地である恩納村真栄田岬の「青の洞窟」で15日、大地震による津波を想定した避難訓練が行われた。真栄田岬で津波を想定した訓練は初めて。石川署と県海洋レジャー事業協同組合、真栄田岬周辺の観光施設を管理する株式会社まえだの共催で開かれ、同組合に登録しているダイビングインストラクター10人や同社の職員が参加した。

 訓練では、沖縄本島北部の西方沖で震度7の地震が発生し、午後4時半に津波警報が発令されたと想定。職員が遊泳できるか示す旗を津波警戒のオレンジ色に変え、赤い布を振って津波を知らせると、青の洞窟にいるダイバーが避難を始めた。ダイバーは洞窟から約15メートルの距離にある崖を登って高台の観光施設に避難するグループと、150メートル泳いで階段で避難するグループの二手に分かれ、どちらが早く避難できるか確認した。
 結果、階段を使って避難したグループが5分で先に高台に到着し、崖を登って避難したグループはその3分後に到着した。
 県海洋レジャー事業組合理事の稲村雅司さんは「崖から上がる方が近いから早いと思ったが、実際にやってみると崖は足場が悪く、階段の方が早かった。経験を生かして日頃の防災意識を高めていきたい」と話した。
 石川署の「今回は波が穏やかだったから泳いだ方が早かったが、状況によって違う。何をやるべきかを体で確認することが大事だ」と話した。