辺野古移設 22日にもブイ設置 県、ボーリング了承


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 県は17日、沖縄防衛局が提出した米軍普天間飛行場の辺野古移設に伴う海底ボーリング調査に関する岩礁破砕について、「影響が軽微」として県の許可は不要と判断し、調査実施を認める通知文書を防衛局に出した。

これを受け、防衛局は県警や第11管区海上保安本部と警備態勢について確認し、近くボーリング調査に着手する。ボーリング調査に先立ち、施行区域を明示するための浮標灯(ブイ)の設置作業は22日にも着手する方向で調整に入った。
 ボーリング調査の作業期間は11月30日まで。辺野古沖の21地点を掘削する海底地質調査に11日間、船を使った磁気探査に40日間、潜水での磁気探査に140日間を予定。海上の9地点に単管足場、水深の深い12地点にはスパット台船を配置する。
 防衛局はボーリング調査に先立ち、反対派住民らによる海上での抗議行動を排除するためのブイの設置に向け準備を加速化させる。本島内の港湾施設に近くブイなど資材を運び込み、陸路でキャンプ・シュワブに搬入する。
 作業船数隻で沿岸側から設置を開始し、沖合まで範囲を広げる。米軍の管理施設内から作業を開始することで、基地建設に反対する住民らの阻止行動による作業中断を避ける狙いがある。
 シュワブ内への搬入に備え、防衛省と県警は職員をゲート前に派遣し、警備と監視態勢を強化する。ブイ設置作業に対する抗議活動も予想されるため、海上保安庁や県警、民間の警備会社の船などで警戒に当たる。速やかにボーリング調査に移行できるよう、ブイ設置作業と同時に単管足場の設置も行う方針。
 防衛省は当初6月下旬にブイを設置する方針だったが、遅れており、官邸が作業を加速化させるよう指示した。
 週明けにブイ設置の作業に着手する方向だが、気象状況などにより作業に影響が出ると判断した場合は再度調整する。