病児と親、笑顔に “がんばれ共和国”宮古島で初開催


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ボランティアスタッフと共に太鼓をたたいて遊ぶ家族=12日、宮古島市平良のホテルアトールエメラルド

 【宮古島】病気や障がいのある子どもたちとその家族が参加する「サマーキャンプ2014第11回がんばれ共和国inおーきな輪」(難病のこども支援全国ネットワーク主催、てぃんさぐぬ会共催)が11~13日、宮古島市で開かれた。同キャンプが沖縄本島以外で開かれるのは初めて。ボランティアも含め総勢190人が参加。離島の魅力を堪能し、交流を深めた。

 キャンプは在宅医療を続ける子どもとその家族が医療体制が整った中で自然を満喫し、遊んでもらうことを通し、生活の質(QOL)を高めるのが目的。毎年開かれている。
 初の離島開催となった今回は、屋内でのレクリエーションのほか、島の魅力を満喫してもらおうと、“異例”の島内観光ツアーも催されるなど大いに盛り上がった。
 宮古島市内に住む仲間久美子さん(36)は滑脳症の娘・百恵ちゃん(3)と一緒にキャンプに初めて参加した。
 「宮古島ではなかなか島外に出るのが難しい家族も多い。悩みを語ったり、地域ごとに違う福祉サービスの内容を知り、自分たちの地域に反映したりすることができる機会。交流を通して子どもと共に、親が生き生きしているのがいい」と笑顔で話した。
 糸満市から参加した金城美香さん(40)は、水頭症の和翔君(13)、凱翔君(8)と共に来島。「なかなか旅はできない。キャンプに参加できたのは、多くのボランティアのおかげ。子どもたちも海に入ったりして宮古島を楽しんだと思う」と笑顔で語った。
 今大会に向け、市内の福祉団体が福祉車両を貸し出すなど運営に協力した。
 宮城雅也実行委員長は「1年に1回のキャンプ。みんなが楽しみにしており、子どもたちが1年間頑張る力になる。このキャンプを通し交流の輪を広げてほしい」と期待を込めた。