防衛局の委託業者、発掘現場 重機で損壊 宜野湾・海軍病院周辺


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 【宜野湾】宜野湾市のキャンプ瑞慶覧内の米海軍病院周辺で、市教育委員会文化課が文化財調査を進めていた区画に沖縄防衛局の委託業者が誤って重機を入れ、発掘現場を損壊していたことが分かった。被害の状況は防衛局が確認中で、文化課は詳細な報告を受けた上で今後の対応を検討するとしている。

 今月14日、文化課の担当者が、保存現場に重機でならされている場所があるのを発見した。
 これまでの調査で約2500年前(貝塚時代)や約800年前(グスク時代)のものとみられる土器片や遺構が確認されており、価値の検証などはこれから行う予定だった。
 一帯は普天満宮裏手付近の約1700平方メートルの区画。2013年度に入って市が文化財調査を進めていたが、周辺でドラム缶とみられる埋設物が相次いで見つかったため、ことし2月から調査を中断していた。
 防衛局土木課によると、委託業者はすでに文化財調査を完了した隣接地で整地作業に当たっていたという。同課は「事実関係を確認し、適切に対応したい」とコメントした。市の文化課は「可能な限り元に戻せるものは戻し、調査を再開したい」と語った。