6棟で石綿使用 シュワブ内、対策後に解体


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【名護】米軍普天間飛行場の移設先となる名護市の米軍キャンプ・シュワブ内で、新基地建設に先だって解体される施設の建材にアスベスト(石綿)が使用されていた問題で、沖縄防衛局名護防衛事務所は18日、解体予定の12棟のうち6棟にアスベストが使用されていると明らかにした。6棟はまだ解体されていない。

同日、移設に反対する市民団体「新基地建設問題を考える辺野古有志の会」と「ティダの会」によるアスベスト飛散防止策などの問い合わせに答えた。
 アスベストを含む建材が使用されているのは、シュワブ内の辺野古崎周辺にある工場、診療所、庁舎それぞれ1棟と隊舎3棟の計6棟。2007年に業者に発注した解体設計業務でアスベストが使われている可能性が分かったという。14年6月~7月中旬の調査で、壁の材料やパイプの保温材にアスベストが含まれることを特定した。
 防衛局は今後、工事に伴う石綿の飛散性に関する分析を終えた後、大気汚染防止法に基づく届け出書類を県北部福祉保健所に提出し、6棟の解体工事を実施するという。
 アスベストを含まない6棟は1日から解体工事が始まっている。18日時点で、ごみ捨て場、空調設備置き場、変電設備置き場、倉庫それぞれ1棟が壊されている。今後、東屋2棟を取り壊す予定。