ヘリに耳ふさぐ 那覇の園児、辺野古訪問


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
米軍キャンプ・シュワブ方面に向かい、ジュゴンを守りたい思いなどを口にする園児ら=18日、名護市辺野古

 【名護】4、5歳の幼い子どもたちが18日、名護市辺野古漁港の座り込みテントを訪問したほか、新基地建設が計画されている大浦湾近くの浜を散策した。

 浜辺の散策中には、米軍ヘリが低空で頭上を飛び交い「オスプレイは怖い」「戦争は嫌だ」などの声も上がり、耳をふさぐ姿があった。幼いながら「平和」の重みを口にする園児らに「沖縄の将来を担う子どもたちが、きょう感じた経験を忘れないでほしい」と引率の保育士らも思いを強くした。
 辺野古を訪れたのはガジマル保育園(那覇市、糸数由美子園長)の園児約30人。新基地建設が進められている中、1泊2日の北部での「お泊まり研修」で、平和学習として取り組んだ。
 名護市瀬嵩の浜辺の散策では、真っ青な海を目の前に笑顔を見せる子どもたち。しかし、米軍ヘリの様相に恐怖を感じた子も多く、予定の散策時間を繰り上げたという。糸数園長は「都市部とは違う現状を目の当たりにしたと思う」とし、頭上を飛ぶ米軍機を恨めしそうに見詰めた。
 園にジュゴンをテーマにした絵本があり、辺野古の浜では「ゴンちゃん頑張れ」とフェンス越しにシュワブ方面へ、全員で声をそろえていた。
 ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は幼い訪問者について、この日のシュワブゲート前での抗議集会で報告。「心強い応援を受けた。子どもたちの未来のために行動を続ける」と話した。