太陽光の新規売電できず 沖電、接続超過を懸念


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 沖縄電力(浦添市、大嶺満社長)が、本島内の住宅用太陽光(出力10キロワット未満)を含む全ての太陽光発電設備の新規申し込みに対する回答を一時保留、送電網へ接続できない状態が4月1日から続いていることが、24日までに分かった。

接続量が限界に近づいているための措置で、宮古島、石垣島、久米島は4月以前から新規接続できない状態が続いている。
 沖電によると、2013年度末に消費税増税と売電価格の変動に伴う駆け込み需要で接続の申し込みが予想を大幅に上回り、接続可能量の超過が懸念されるための一時的な措置という。同社は「現在、接続の限界量を調査しており、検討結果次第で今後接続できない場合もある」と説明している。
 新規接続の回答が一時保留となっているのは、4月1日以降の申し込み分。沖電によると24日現在、接続を承諾する回答のめどは立っていない。沖電は、5月ごろから窓口で新規接続申込者に口頭で回答の一時保留を伝えていたが、7月9日から同社支店の窓口で案内文を配布している。
 沖縄電力の13年3月末の太陽光発電の出力は約7万7千キロワット(接続件数約1万5千件)だったが、14年3月末には約16万キロワット(約2万1千件)と倍増。天候によって出力が変化する太陽光発電の電力買い取り増に伴い、電気系統への影響が懸念されるため、新規接続申し込みを一時保留することにした。(佐々木健、長嶺真輝)