沖縄発信「夢は国際人」 上江洲さん、リーダー研修で米国へ


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グローバル・リーダー研修事業への出発を前に抱負を語った上江洲まりのさん=17日、沖縄カトリック

 【浦添】沖縄の高校生を米国の大学に派遣して国際的視野の基礎を養成する県の「グローバル・リーダー育成海外短期研修事業」に、1年生ながら参加しているのが沖縄カトリック高の上江洲まりのさん(16)=浦添市牧港=だ。

「多様な価値観を持つ世界の人々に今の沖縄が抱える問題を直接伝え、解決できる人になりたい」と目標への第一歩を踏み出す。
 グローバル・リーダー育成海外短期研修事業は沖縄から世界を舞台に活躍するリーダーを育てることを目標とし、米国の高等教育機関に派遣する県内の高校生50人が2次の試験で選抜された。
 一行は18日に沖縄を出発し、上江洲さんはテキサス州のヒューストン大学で3週間の短期留学を行っている。
 「同じところを目指す人たちとの出会いで、グローバル・リーダー研修が視野に入った」と振り返るのは昨年夏、県予選を突破して出場した高円宮杯英語弁論大会だった。全国一を競う同世代の英語力や表現力の高さに刺激を受け、「なりたいのは『国際人』」と思い描く将来像を言葉にするようになった。
 英語スピーチだけでなく、所属するソーイング部では、中学2年で第33回ホームソーイング作品コンクール「小物・インテリア部門」で全国一の最優秀賞を獲得。小学生のころから続ける空手は黒帯(初段)の腕前という一面も持つ。
 選抜試験の面接では浦添の舜天王について語った。自身が暮らす「マチナト(牧港)」の由来に源為朝伝説があることを母親に聞いて知り、「沖縄を知るほど海外との交流が深い。昔からグローバルリーダーがいる島だった」と足元の歴史に興味を持った。
 出発を前に「英語で自分の意見をぶつけられる国際人になるという将来の夢のため、現地でのコミュニケーションに積極的にトライしたい」と決意を語った。