フクギ並木にチニブ グスク学ぶ会が手作り、景観守る


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チニブを製作し、フクギ並木に設置している今帰仁グスクを学ぶ会のメンバーら=23日、今帰仁村今泊

 【今帰仁】今帰仁村今泊のフクギ並木に並ぶ家々の壁を沖縄の伝統的な竹垣「チニブ」を設置しようと、今帰仁村グスクを学ぶ会(平良勝男理事長)のメンバーが手作業でチニブを製作している。集落内では敷地の壁をトタンで代用している家が点在し、さびたトタンが景観を損ねるとの声も上がっていた。

今回、試験的に集落内の3軒分の竹垣24枚を製作しているが、同会は「今後もフクギとチニブで今泊の景観保存に取り組みたい」と意気込む。27日午前10時から完成お披露目会が行われる。
 今泊区の集落は昔ながらの小道にフクギが並んでおり、涼しげな風景を見ようと観光客も訪れるという。一方、さびたトタンも目立つことから、今泊の良さを引き立てようと、チニブ製作に乗り出した。
 材料に真竹とやんばる竹を使用。毎週水曜日に今泊公民館に集まり、こつこつと竹を斜めに編み込み、縦横それぞれ約2メートルの竹垣を作り上げた。メンバーは23日、完成したチニブの設置に汗を流した。同会の小浦建夫さんと山内道美さんは「これをきっかけにチニブが集落内に広まってほしい。そのためにも行政の支援も必要だ」と語った。