大型の台風12号は、沖縄地方を30日から風速15メートル以上の強風域に巻き込み、1日午後9時には東シナ海の海上を1時間におよそ20キロの速さで北西へ進んでいる。同日午前9時に風速25メートル以上の暴風域ができたが、沖縄地方は伊是名村以外は入らなかった。
台風の中心付近よりも周辺の風雨が強く、台風の接近後に激しい雨と強い風が吹いた。県内で6人がけがを負ったほか、土砂崩れなどの被害が出た。
台風12号の影響で、浦添市西原では40代の男性が建物のドアに指を挟みけがを負った。那覇市長田では午前11時ごろ、マンション駐車場の擁壁が崩れた。
1日午後9時現在、大東島地方、八重山地方を除く沖縄地方全域が風速15メートル以上の強風域に入っている。宮古島地方は1日夜遅く、本島地方は2日昼前から昼すぎにかけて強風域を抜ける見込み。これまでの最大瞬間風速は、うるま市で午前10時44分に35・2メートル、那覇市で10時58分に34・2メートルを記録した。降り始めからの総雨量は国頭村比地で262・5ミリ、同村奥で196・0ミリを記録。沖縄気象台は、大雨のピークは過ぎたが、地盤が緩んでいる可能性があり、土砂災害に注意を呼び掛けている。
気象庁によると、1日午後9時現在、中心気圧は980ヘクトパスカル、最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートル。中心の南東側240キロ以内と北西側110キロ以内は、風速25メートル以上の暴風となっている。中心から半径650キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いている。