【南風原】沖縄陸軍病院南風原壕群20号の入り口扉の鍵が壊され、壕内に設置していた消火器3本の消火剤がまかれていたことが7月30日分かった。
消火剤は透明で無臭の強化液タイプ。壕内部へまかれたと思われるが、壕内で展示している戦争遺物の損傷などはなかった。被害額は少なくとも5万円以上に上る見込み。与那原署は建造物侵入の容疑で侵入者を捜している。
沖縄陸軍病院壕の第一外科壕群・第二外科壕群は戦争の悲惨さを伝える戦争遺跡として、1990年に町が文化財に指定している。南風原壕群20号は第二外科壕群の中心的な壕で、全長が70メートルある。
壕の入り口扉の鍵が壊され、消火器が放置されているのを公園管理者が30日午前10時40分ごろに発見した。29日午後5時から30日午前10時ごろまでの間に何者かが侵入したとみられる。壕内からは、たばこの吸い殻が見つかり、出口のガラス扉に蹴ったとみられる靴跡が2種類あった。