感謝の心で「廃船の儀」 豊見城、ハーリー3艇老朽化


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廃船が決まったハーリー舟3艇=7月24日、豊見城市豊崎美らSUNビーチ

 【豊見城】豊見城龍船協会(金城豊明会長)は7月24日、木造ハーリー舟3艇の廃船儀式を豊見城市の豊崎美らSUNビーチで行った。

 供え物をささげ、豊見城自治会のノロ、照屋みい子さんが祈り、道心寺の赤嶺詮龍住職がお経を唱えた。
 3艇は「ハーリー発祥の地」として地域おこしに取り組む豊見城市が、中国福建省福州市に特別に発注した。2008年3月に完成し、中国から県内へ運ばれた。約600年前の豊見城城主・汪応祖(わんおうそ)の「舟遊び」の再現で使われたほか、豊見城ハーリー大会などで活用されたが、木造で老朽化が著しく、廃船することが決まった。
 金城会長は「地域おこしの役目を果たした。感謝の気持ちでいっぱいだ」と話した。豊見城ハーリー大会では、市が12年7月に購入した国際競技認定のハーリー舟6艇を使用している。