ご先祖さま、また来年 各地で旧盆ウークイ


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ウークイで祖先の霊を見送った宇久朝吉さん一家=10日午後10時半ごろ、那覇市首里久場川町

 また来年―。旧盆最終日のウークイとなった10日夜、各地の家族が祖先の霊を見送った。

 那覇市首里久場川町の宇久朝吉さん(82)宅には同日夜、生後10カ月から82歳まで親族30人が集まった。仏壇から香炉、もちなどの供え物を下ろし、グーサンウージ(サトウキビのつえ)を添えると、朝吉さんの掛け声でウートートーした。若い孫や小さいひ孫たちも、目をつぶって懸命に手を合わせた。
 宇久家は同日参加できなかった家族を含め、一族50人。朝吉さんは「楽しく気持ちよく、(祖先を)お送りしている。これからも皆が元気で幸せであるように」と親類一同の健康と幸福を願っていた。毎月の親族模合、忘年会や新年会開催と、家族行事に事欠かない宇久家。盆正月の前には7人の孫が必ず朝吉さんの家の掃除をするそうだ。
 同家に嫁いで20年以上たつ長男嫁の尚美さん(58)は「孫やひ孫を喜ばせたいというお父さんの人柄で、みんなが集まって来る」と笑顔で話した。