「沖縄燦燦」が凱旋公演 自信あふれ舞台躍動


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「沖縄燦燦」を演じる川満香多(左から3人目)、村元マダレナ(同4人目)ら=7月30日、那覇市の県立博物館・美術館

 歌舞劇「沖縄燦燦(さんさん)」が7月30、31の両日、那覇市の県立博物館・美術館で上演された。国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわの一環。フランスの国際演劇祭「アビニョン・オフ」で五つ星評を獲得しての凱旋(がいせん)公演となり、自信にあふれた演技で沸かせた。30日の公演を見た。

 脚本は三隅治雄、振り付けは知花小百合。漁師の三良(さんらー)(川満香多)と恋人加那(かなー)(村元マダレナ)を軸に、ゐーまーる(共助作業)や結婚、豊年祭といった島の暮らしを描く。
 佐辺良和が三良を演じたときは、後半の舞踊レビューで古典女踊を盛り込んだ。30日は川満が組踊「二童敵討」のあまおへ(阿麻和利)を演じ、按司役にこだわる川満の個性が生かされた。その後も踊りがあるので仕方がないのかもしれないが、あまおへの化粧ではなく三良のままだったのは少し違和感を覚えた。
 三良と加那が歌で愛を語る場面では、民謡もしている村元が歌唱力を発揮した。踊りがやや大ぶりな者もいたが、元気のある演技と笑顔は見ていて気持ちが良かった。
 その他の踊り手は仲里綾香、仲里優香、洌鎌利好、洌鎌利多。地謡はチアキ(歌三線)、ARIA(バイオリン)。(伊佐尚記)