発展へ誓い新た ボリビアで移動編集局フォーラム


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ボリビア県系社会の課題と展望について5人のパネリストが報告した琉球新報移動編集局フォーラム=18日(日本時間19日)、ボリビアのコロニア・オキナワ

 【ボリビア=梅田正覚】琉球政府による南米ボリビアへの計画移住から60周年を記念した「琉球新報移動編集局フォーラム」(主催琉球新報社)が18日(日本時間19日)、県系人移住地「コロニア・オキナワ」のオキナワ日本ボリビア協会文化会館で開かれ、県系人ら約50人が参加した。

オキナワ日本ボリビア協会の中村侑史会長ら5人がパネリストとして登壇。ウチナーンチュネットワークの継承など、さまざまな議論が交わされた。人材育成やアイデンティティー継承の重要性が指摘され、沖縄とボリビアの交流発展へ誓いを新たにした。
 中村会長は、1954年に入植した1世らが自然災害など幾多の困難を乗り越え、現在では国内でも有数の移住地を形成したと報告。「ウチナーンチュだからできた」と先人たちの努力に敬意を表した。
 パネル討議には中村会長、比嘉徹ボリビア沖縄県人会副会長、安里直也世界若者ウチナーンチュ連合会(WYUA)ボリビア支部長、古謝敦子元派遣教師、玉元三奈美WYUA会長が登壇。大規模農業で成功を収める県系2世の比嘉副会長は「次世代に地力のある土地を残したい」と意気込んだ。創作エイサー団体「琉球國祭り太鼓」ボリビア支部長も務める安里さんは「多くの人にエイサーに興味を持たせたい」と話した。玉元さんは「沖縄文化の継承には、資金面など上の世代からのサポートが必要だ」と訴えた。