生物の“大冒険”紹介 名護博物館で「移動展」


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名護博物館で開かれている企画展「生物の移動展」=名護市の同博物館

 【名護】名護博物館の企画展「生物の移動展」が、同博物館で15日から始まった。今回は「海山こえろ!生きものたちの大冒険」をテーマに鳥、チョウ、植物の種子、クジラ、カメなどの移動について展示している。9月28日まで。入場無料。

 海を飛んで渡る鳥、太平洋を泳ぐクジラ、知恵の限りを尽くして種をばらまく植物たち。興味深いテーマがじかに見られる。夏休みとあって親子連れの見学者が目立つ。
 クジラの骨の展示を見た子は「すっごい、太平洋を泳いでいるんだ」と話し、小鳥の剥製の前では「こんな小さいのにタイやマレー半島まで飛んで行くなんて信じられない」と驚いていた。
 姉妹で見学に来た長浜未桜さん(名護小5年)花美さん(同2年)は「身近な生物に深く触れ合うことができとても良かった。オカガニの産卵の映像にはびっくりした。あんなに小さいとは思わなかった」と驚いた様子。
 家族で見学していた上原風輝君(喜如嘉小5年)は「クジラの骨を初めて見た。大きかった。小鳥の剥製が一番興味深かった。サンコウチョウは美しいと思った。学校で毎日小鳥の観察をしているのでいろいろ勉強になった」とうれしそうに話した。
 会場では係員たちが「アカハラダカは冬になると暖かい場所を求め南の島に渡ります。壮大な渡りを名護上空でも見ることができる」「自分では動けない植物は実を小鳥に食べてもらい、種を遠くへ運んでもらう。また川を流れ、海の潮に乗って遠くへ運んでもらうものや人にくっついて運んでもらうものなど、植物は工夫を凝らして生き延びている」などと分かりやすく説明していた。
 8月29日には「沖縄のウミガメ」と題し河津勲氏が、9月25日は「沖縄のザトウクジラ」と題し岡部晴菜氏が、9月27、28日は「アカハラダカの渡り観察」と題し嵩原建二氏がそれぞれ講演する。(幸地光男通信員)