地域支援構築へ決意 名護社会福祉大会


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 【名護】市民の積極的な参画による福祉の推進を図ろうと第11回名護市社会福祉大会(主催・名護市、名護市社会福祉協議会)が24日、市民会館で開かれた。「少子・高齢化の進行や雇用環境の厳しさが長期化し、生活困窮、社会的孤立の問題など生活課題は深刻度を増している」とし、地域支援体制の構築へ決意を新たにした。

 約200人が参加。社会福祉事業への功労で5団体46人が表彰された。大会副会長の幸地隆作市区長会長が「地域を基盤とした総合的な支援体制の構築に向け、住み慣れた地域で心豊かに安心して生活できるように全力を傾けよう」とする大会宣言を読み上げた。
 式典後は、大阪子どもの貧困アクショングループの徳丸ゆき子代表が「子どもの貧困について考える」をテーマに基調講演した。徳丸代表は日本国内の17歳以下の子どもの貧困率が16・3%と過去最悪の状態にあると述べ、政府の対策不足を指摘。「教育支援はもとより、それ以上に目の前の生活困窮に対する支援が重要だ。貧困という負の連鎖を固定化させないためにも国は福祉的な施策の視点を持つべきだ」と訴えた。
 また、同グループが子どもが犠牲になる悲劇を繰り返さないために、苦しい状態にある子どもを地域で見守る仕組みづくりとなる「養育の社会化」のモデル事業の展開を目指していくとした。

功労者への表彰などもあった名護市社会福祉大会=24日、名護市民会館
徳丸 ゆき子氏