【石垣】豊作や集落の繁栄を祈願する石垣市石垣字会の「いしゃなぎら結願祭」が10月27日、同市石垣の宮鳥御嶽で6年ぶりに開かれた。同会は飾りの付いた傘のような形をした「みょうら旗頭」を1915年以来99年ぶりに制作し奉納した。会場には多くの人が訪れ、“幻”の旗頭や奉納芸能に見入っていた。
結願祭は神司が拝殿で祈願した後、「みょうら旗頭」を先頭に、太鼓隊や子孫を引き連れた弥勒(みろく)が集落を練り歩き、棒術隊や婦人会の巻き踊りなどが後に続いた。設置された舞台では住民らが踊りなどを披露し、地域の発展を願った。
奉納舞踊では119年ぶりとなる組踊「伊祖の子」も上演され、出演者が迫真の演技で観客を魅了していた。
「みょうら旗頭」は「石垣村の旗頭記」に書かれた絵や簡単な図面を基に、宮良長吉さん(84)と長安さん(45)親子が復元した。
石垣字会の池城孝会長は「繁栄を願う旗頭が復活した。全ての願いをかなえてくれるだろう」と期待した。