那覇市長選告示 城間、与世田氏が激突 行革、基地争点


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(左から)「沖縄の未来に新基地はいらない」と訴える城間幹子候補=9日午前9時23分ごろ、那覇市壺川の事務所前、「国際観光都市那覇をつくる」と訴える与世田兼稔候補=9日午前9時7分、那覇市牧志の選挙事務所前

 翁長雄志前市長の辞職に伴う那覇市長選挙は9日告示され、前副市長の無所属新人・城間幹子氏(63)、前副知事の無所属新人・与世田兼稔氏(64)=自民、公明推薦=の2人(届け出順)が立候補を届け出た。

行財政改革や市街地活性化、待機児童解消、経済振興などのほか米軍普天間飛行場の辺野古移設や米軍新型輸送機オスプレイ配備など基地問題に対する基本姿勢が争点となる。知事選と同じ16日に投票、即日開票される。両候補は届け出を終えた9日午前、それぞれ出陣式を開いて第一声を上げ、1週間の選挙戦をスタートさせた。
 城間陣営の出陣式は那覇市壺川の事務所前で行われた。城間候補は「沖縄の未来に新基地はいらない。市民に寄り添いながら市政を継承・発展させる。風格ある県都那覇市のさらなる高みを目指し、皆さんと心を一つに歩んでいく」と訴えた。呉屋守将選対本部長、照屋寛徳社民党衆院議員、赤嶺政賢共産党県委員長、糸数慶子社大党委員長、玉城デニー生活の党県連代表、翁長前市長らが城間候補への支持を訴えた。
 与世田候補の出陣式は市牧志の選挙事務所前で行われた。与世田候補は「保守中道の政治を守るべく、駆けずり回ってきた。子どもに優しい、お年寄りに優しいまちづくりでホスピタリティーあふれる国際観光都市那覇をつくる」と訴えた。国場幸之助選対本部長、西銘恒三郎自民県連会長、糸洲朝則公明党県本代表、国場幸一日本商工連盟那覇地区代表世話人、茂木敏充自民党選対委員長、仲井真弘多知事らが与世田氏の支持を訴えた。
 今選挙は2008年の「自公」対「反自公」や12年の「革新」対「自公民」の構図とも異なり、「保革」対「自公」の構図となっている。両陣営の選挙運動は同日に行われる知事選にも影響しそうだ。
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城間候補略歴
 城間 幹子氏(しろま・みきこ) 1951年1月20日生まれ、63歳。宮城教育大卒。80年に教員採用され、香港日本人学校中学部のほか城北中で校長を歴任。2009年に市学校教育部長、10年に市教育長、14年4月から今月まで副市長を務めた。伊是名村出身。

与世田候補略歴
 与世田 兼稔氏(よせだ・かねとし) 1950年8月22日生まれ、64歳。立教大学院卒。77年に司法試験に合格、83年に個人法律事務所を開設。弁護士活動を経て2011年から2年間副知事を務める。県弁護士会会長、県公安委員など歴任。石垣市出身。