戦争の悲惨さ伝える 体験学習で平和ガイドに


社会
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平和ガイドとして沖縄陸軍病院南風原壕群20号を案内する南風原中1年生=5日、南風原町

 【南風原】南風原中学校(平良政枝校長)の1年生が町内の伝統文化や特色を学んでいる体験学習で、平和ガイド養成コースを選択した18人が5日、沖縄陸軍病院南風原壕群20号を訪れた来場者を案内し、当時の状況について説明した。

 生徒らは全長70メートルの壕を20分程度案内した。沖縄戦で南風原住民の4割が命を失ったこと、多くの負傷者が壕内に運ばれた当時の悲惨な状況などを伝えた。
 生徒のガイドで壕内を見学した玉那覇直美さん(47)は「子どもたちが戦争や平和に関心を示し、自分たちから学ぼうという姿勢が感じられた。良い取り組みだと思うので続けていってほしい」と語った。
 同コースを選択した生徒たちは南風原文化センター学芸員の上地克哉さんの案内で、町内の史跡巡りなどを通して知識を学んだ。
 渡邉海道君(13)は「分かりやすく説明するように心掛けた」と語り、上間かれんさん(12)は「戦争体験者が少なくなっており、戦争遺跡を通して平和を伝えていくことの大切さを感じた」と振り返った。